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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科28巻3号

1974年03月発行

文献概要

連載 皮膚科学に貢献した医学者たち・10

色素性蕁麻疹(その3)

著者: 高橋吉定

所属機関:

ページ範囲:P.248 - P.253

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5.フランスにおける見解
 フランスにおいては色素性蕁麻疹を説明するのに,二とおりの傾向が見られる.その一つは本症に関連した記述を歴史的に行うもので,最初に色素性蕁麻疹を古典的に記載し,次いで最近明らかにされた肥満細胞症をつけ加えるのである.他の一つは色素性蕁麻疹を初めから肥満細胞症の一型と定義し,肥満細胞症を概観して,その中に色素性蕁麻疹を位置づけるのである.前者は歴史的敍述法を襲用した従来からの見かたであり,後者は,イギリスやアメリカにおけると同じく,疾患包括的の新しい観点に立つものといえよう.
 ここには本症記載のこの二つの代表として,DuperratとDegosとの記述を掲げるが,先ず歴史的立場をとるDuperratの記すところを述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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