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スポロトリクム症が関東地方に偏在していることは従来より指摘されているが,近年各地からの報告の増加とともに関東地方の症例の占める割合は減少してきているといわれる.千葉大学皮膚科における本症の増加は依然として著しいものがあり,特に最近の数年間は毎年10例以上を経験している.今回,これらの症例のうち小潰瘍と瘢痕化を繰り返しつつ拡大した症例,5年にわたり診断不明のまま治療され手指の変形固定をきたした症例,高齢者に生じ短期間に大型の深い潰瘍を形成した症例について報告した.
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