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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科28巻6号

1974年06月発行

文献概要

綜説

瘢痕癌について—熱傷瘢痕癌を中心として

著者: 藤田英輔1 木下敬介1 山本慶一郎1

所属機関: 1山口大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.429 - P.442

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 皮膚の瘢痕癌ないしはそれに近い範疇のものを,瘢痕の成因別に整理するとともに瘢痕癌の概念について検討した.瘢痕癌中,臨床上重要な位置を占める熱傷瘢痕癌を,癌化までの病変の経過によつて検討した結果,慢性型(瘢痕型および潰瘍型),急性型および慢性熱刺激型に分けられることを述べた.熱傷瘢痕有棘胞細癌(慢性型)および前癌と考えられる病変の各自験例として,それぞれ19例および3例の観察所見を記載するとともに,19自験例に本邦報告例を加えた計50例の熱傷瘢痕有棘細胞癌例(慢性型)に関する所見を基にして,熱傷瘢痕癌の発生頻度,性別,発生部位,癌化までの病変の経過,癌化時年齢,受傷から癌発生までの期間に影響を及ぼす因子,予防と治療,前癌病変および発癌機転に関して考察を加えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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