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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科28巻6号

1974年06月発行

文献概要

原著

Mefenamic acid(Pontal)による薬疹の1例

著者: 滝野長平1 大熊守也1 広瀬至1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.467 - P.472

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要約 44歳家婦で整形外科領域の疾患の治療中に発症したに皮疹は多形滲出性紅斑型を呈し,顔面・四肢・躯幹に散在性,一部集族・融合性に認められた.瘙痒を伴うが特に発症初期に顕著であつた.
内服試験によりmefenamic acidによることを確かめ,更にこれにアレルギー機序の関与と,またその反応に与える特異基はxylidineの部である可能性が大きいことを推定した.貼布試験・skin-window法では明らかな陽性反応を得ることはできなかつた.
そのほか本例にみられた肝機能異常を考えさせる血液化学的検査の成績および未梢血好酸球増多について,約4カ月間追跡調査しこれらと本剤との関連について考察を加えた.なお本剤による薬疹の発生頻度は0.9%とされ比較的稀なものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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