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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科29巻11号

1975年11月発行

綜説

肺型多発性結節性動脈炎—Allergic Granulomatosis(Churg-Strauss)を中心として

著者: 新井春枝1

所属機関: 1北里大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.922 - P.934

文献概要

 全身性血管炎の歴史はKussmaul-Marie1)のperiarteritis nodosa(以下古典的PNと略す)にはじまり100余年が経過した.この間,血管炎の定義および概念の変遷には著しいものがある.まず筋層を有さない顕微鏡下での細小血管炎の存在からFerrari2)が病理組織学的立場よりpolyarteritisnodosa(PN)であることを指摘し,今日では一般に多発性結節性動脈炎と総称されることが多い.
 さらに種々薬剤,異種蛋白や感染症が原因ないし誘因と考えられる症例および動物実験に基く病因論的考察からhypersensitivity angiitis(Zeek)3)やallergic vasculitis4)なる疾患名が生まれた.また全身性疾患,殊に膠原病の概念に包括される全身性エリテマトーデス,強皮症およびリウマチ疾患等に血管病変を伴う場合,このような随伴病変までを含めて血管炎とする立場もある5)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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