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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科29巻11号

1975年11月発行

原著

水疱様外観を呈した石灰化表皮腫

著者: 中村絹代1

所属機関: 1北里研究所附属病院皮膚科

ページ範囲:P.947 - P.950

文献概要

 17歳男性,左肩に発生した水疱様外観を呈せる石灰化表皮腫の1例を報告し,現在までの報告例,計9例につき若干の考察を加えた.臨床的には,紅色,弾力性軟で半球状隆起の外観を呈するものから完全なる単房性水疱を呈するものまで種々であり,その基底部に石灰化表皮腫を触知できる.組織学的には,リンパ管拡張性の浮腫ないしは水疱形成が主変化で,リンパ管拡張性ないし毛細血管拡張性肉芽腫の像も辺縁に認められ,その下方に石灰化表皮腫が存在する.石灰化表皮腫の特異な臨床像の1つとして水疱様外観,ないしリンパ浮腫を呈するものがあることを述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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