icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科29巻11号

1975年11月発行

原著

アトピー性白内障6例の経験

著者: 西山千秋1 石川豊祥1 田代忠正2 浅井美代子2

所属機関: 1日本大学医学部皮膚科教室 2日本大学医学部眼科教室

ページ範囲:P.959 - P.964

文献概要

 10歳以上のアトピー性皮膚炎60例の眼科的精査を行い,アトピー性白内障6例を見出した.6例の年齢は15〜20歳,皮疹の分布は広範囲に顔面,四肢屈側及び躯幹に及び,皮膚炎発来から白内障発現迄の期間は5〜10数年,血清IgE検査を施行しえた3例は1,450〜17,000IU/mlの高値を示した.また主として眼科領域から報告された皮膚原性白内障,慢性湿疹に併発した白内障及びアトピー性白内障のうちから,本症に該当すると思われる24例を選び,自験例と合せて統計的観察を行つた.発生年齢は平均22歳と比較的若く,白内障は殆んど両側性であり,水晶体混濁の初発部位は前嚢下または後嚢下の瞳孔領,ついで全体に波及するようである.全白内障に至る期間は数週間〜数年間とかなり個人差があり,必ずしも成熟型迄進行するとは限らないようである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら