icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科29巻11号

1975年11月発行

文献概要

原著

Acantholytic Herpetiform Dermatitisの1例

著者: 梁瀬恵子1 山田瑞穂1 今村貞夫2

所属機関: 1大阪赤十字病院皮膚科 2京都大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.999 - P.1003

文献購入ページに移動
要約 79歳,女性.約9カ月前,全身の瘙痒性皮疹のため当科を受診し,臨床像ならびに組織学的所見より,ジューリング疱疹状皮膚炎と診断された.加療により寛解状態を保つていたが,最近増悪し,再入院した.
皮疹は直径1cmまでの瘙痒性小水疱であり,水疱は境界鮮明な紅斑の周辺に環状に配列していた.臨床的には前回同様,典型的なジューリング疱疹状皮膚炎を思わせた.
しかし,生検所見では,表皮のびまん性のeosinophilic spongiosisと表皮内水疱,およびsuprabasal acantholysisがみとめられた.
螢光抗体法においても,表皮細胞間に抗体をみとめた.
本例は,いわゆるacantholytic herpetiform dermatitisに一致する症例と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?