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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科29巻2号

1975年02月発行

文献概要

原著

Malignant Cellular Blue Nevusの1例

著者: 堀真1 前島和樹1 西本勝太郎1

所属機関: 1長崎大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.111 - P.115

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要約 45歳女性.初診の3年前に,第Ⅵ〜Ⅶ胸椎のすぐ左側に,3×1.5cm大の地図状の紫褐色斑を生じ,時に瘙痒,疼痛があつた.掻破により,同部は糜爛を呈し,かかる状態が1年続く,その後,この糜爛面に一致して,半球状,表面平滑な淡紅色の腫瘤を形成し,最近,急速に増大傾向を示し,直径1cmの大きさとなる.初診時,右腋窩部に拇指頭大の硬い腫瘤をふれる.悪性黒色腫を疑い,全摘出する.組織学的に,腫瘤はほとんど真皮全層を占め,境界明確である.表皮は萎縮を示すも,直接,腫瘍とは接続しない.腫瘍細胞は異形性のある紡錘形細胞と,明るい細胞質をもちリンパ球様の小さな濃い核をもつものとの二種類を認め,これらが波状構造を呈して配列する.メラニン染色でこの腫瘍細胞内に少量のメラニン顆粒が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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