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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科29巻2号

1975年02月発行

文献概要

原著

クリオグロブリン血症の1例

著者: 北野允基1 黒瀬浩郎1 地土井襄璽1 矢村卓三1

所属機関: 1広島大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.123 - P.128

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 48歳,男子.4年前より寒冷時に四肢末端部に凍瘡様皮疹を繰り返していた.2年前より足関節,膝関節に疼痛を伴つて,足背部に紅斑を生じ,部分的に皮膚壊死を生じた.皮膚組織所見は,Thromboangitisの像を示した.この患者の血清は低温におくと白濁ゲル化する性質をもつている.免疫学的検索により,1,000mg/dlの濃度をもつ,IgG単独のCryogloblinを証明した.骨髄に形質細胞の増加と異形性が認められ,骨髄腫が考えられたため,エンドキサン,プレドニゾロンの併用をおこなつたところCryogloblinは著明に減少し,皮疹の新生も認めなくなつてきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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