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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科29巻4号

1975年04月発行

原著

乳児肝炎を併発した色素失調症—免疫学的考察を中心として

著者: 中川俊郎1 矢田純一1 水野久美子2 漆畑修2

所属機関: 1東邦大学医学部小児科学教室 2東邦大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.313 - P.319

文献概要

 2例の色素失調症について免疫血清学的検索と末梢血リンパ球subpopulationの構成を検討した.色素先調症と乳児肝炎の併発例でIg-Mの増加とcytomegalovirus抗体価の上昇が認められた.末梢血リンパ球では"null"cellの増多とPHA反応性の低下が認められた.他の1例では,Ig-M,Ig-G,Ig-Aといずれの免疫グロブリンも著しく増加しており,先天感染が疑われたが,特定のウイルス抗体価の上昇は認められなかつた.末梢血リンパ球は,補体レセブター陽性リンパ球や表面免疫グロブリン陽性リンパ球などのB細胞の著しい増加がみられた.PHA反応性は低下していた.
 色素失調症,乳児肝炎,血清ウイルス抗体価の上昇,免疫グロブリン値の増加末梢血リンパ球のsubpopulationの変化やPHA反応性の低下などを一元的に考察した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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