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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科29巻7号

1975年07月発行

原著

妊娠性疱疹—2例の報告

著者: 石倉多美子1 石崎宏1 池田真康1 竹田公彰1 岩泉九二夫1 上出二郎

所属機関: 1金沢大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.539 - P.547

文献概要

要約 24歳の家婦および40歳の家婦に見られた妊娠性疱疹について報告した.2例とも激しい瘙痒を訴えた.皮疹は腹部に初発し,間もなくほぼ全身に拡がつた.個疹は紅斑・小水疱・痂皮よりなり,紅斑上に小水疱が環状に並ぶことが多かつた.組織像は表皮下水疱または表皮の壊死性変化で,水疱内と血管周囲に好中球や好酸球のかなり多数の浸潤が見られた.電顕像では,紅斑部において基底膜直下の浮腫と膠原線維の変性が見られ,細胞浸潤のところでは基底膜の不明瞭化・断裂・多層化などが認められた.なおわが国の報告例19例について臨床像・予後・原因・治療・鑑別診断などを簡単に述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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