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原著
B型ウイルス性肝炎の初期症状としてみられた非定型的蕁麻疹様紅斑
著者: 斉藤隆三1 山手哲明1 新井春枝1 柏崎禎夫2
所属機関: 1北里大学医学部皮膚科学教室 2北里大学医学部内科学教室
ページ範囲:P.853 - P.857
文献購入ページに移動われわれは,慢性関節リウマチで通院加療中に,急速に関節痛の消褪と共に全身倦怠感と発熱を伴い,ほぼ全身に蕁麻疹様紅斑の出現をみた30歳主婦を診察する機会を得た.皮疹は瘙痒感が強く日毎に形,大きさに変化があり,下肢では出血性となるなど非定型的な蕁麻疹様紅斑であつた.約5日間の経過で皮疹は消褪し,その後に黄疸の出現,肝機能検査の異常,HB抗原陽性所見を得,B型肝炎と診断した.ウイルス性肝炎に伴う発疹について若干の文献的考察を行つた.
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