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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科30巻3号

1976年03月発行

文献概要

原著

基底細胞腫にみとめられたメラノソーム大集塊—その生成機序について

著者: 手塚正1 大熊守也1 広瀬至2

所属機関: 1近畿大学医学部皮膚科教室 2東京医科歯科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.227 - P.233

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 54歳男の陰嚢に生じた基底細胞腫にみとめられたメラニン色素塊を電子顕微鏡下で観察したところ,メラノソームはメラノサイトの樹枝状突起内ばかりでなく,ケラチノサイトの細胞質内に大集塊をなしてとりこまれていた.これらのメラノソーム大集塊は限界膜に囲まれあるいは囲まれずに存在した.これらのケラチノサイトは胎生期のケラチノサイトへの方向に分化し,メラノソームを大集塊として貧食したものと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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