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綜説
微小循環の病態
著者: 土屋雅春1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部内科
ページ範囲:P.427 - P.430
文献購入ページに移動 微小循環とは,細脈動から細静脈へかけて分布する微小脈管の機能と形態を総合した表現である.口径100ミクロン以内の脈管系に限定していう学者もいるが,一般には500ミクロン以内を研究対象としている.何故ならば,100ミクロン以内の血管はその前後の,より大きい細動静脈の影響を敏感に受けやすいためである.また,リンパ管の研究も微小循環の研究に含まれていることはいうまでもない.
腸間膜や大網のような薄い組織が,透過光線法により直視的に観察されて以来,毛細血管と総称されていた微小血管も,メタ細静脈,真性毛細血管,前毛細血管収縮筋,集合毛細血管,各種の細動静脈間短絡路など,機能の異なる血管単位から構成されていることがわかり,同時に,微小血管系に関連する微小リンパ管の動態も明らかにされてきた.
腸間膜や大網のような薄い組織が,透過光線法により直視的に観察されて以来,毛細血管と総称されていた微小血管も,メタ細静脈,真性毛細血管,前毛細血管収縮筋,集合毛細血管,各種の細動静脈間短絡路など,機能の異なる血管単位から構成されていることがわかり,同時に,微小血管系に関連する微小リンパ管の動態も明らかにされてきた.
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