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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科30巻8号

1976年08月発行

文献概要

原著

マイオジールによるFlare Up現象

著者: 江竜喜史1 斎藤利子1

所属機関: 1金沢医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.647 - P.649

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 後腹膜リンパ系造影のためマイオジールを両側の足背皮下リンパ管内に注入後,17日目に両側の足背から下肢の内側に帯状に配列した小紅斑を生じた症例を報告した.患者におけるマイオジール皮内反応は15分後・48時間後ともに陽性であつた.しかし,正常人(対照)4人における皮内反応がいずれも15分後一次刺激反応陽性であつたことから,患者における皮内反応の成績は15分後が偽陽性反応,48時間後が真の陽性反応と判定された.マイオジール注入から皮疹発現までの期間,皮疹の分布,および皮内反応の成績から,皮疹はリンパ管から漏出したマイオジーレによるflare up現象と推測された.なお,対照1人において皮内反応後2週間日にflare up現象が見られた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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