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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科31巻10号

1977年10月発行

文献概要

原著

口腔に限局した尋常性天疱瘡の1例

著者: 藤田真知子1 中村雅明1 亀山忠光1 朱雀直道1 中野正三2 丸田宏幸2

所属機関: 1久留米大学医学口腔外科学教室 2久留米大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.829 - P.833

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 尋常性天疱瘡が長期にわたつて口腔粘膜に限局して発症している報告例は少ない.最近,私たちは,35歳の女性で,6年間のあいだ口腔粘膜にのみ限局し,いまだ皮膚症状を認めない経過観察中の尋常性天疱瘡の1例を経験しているので,その概要を報告した.
 また,軽症のもの,あるいは初期症例では血中の抗表皮細胞間抗体は証明されないとされているが,本症では,初診時の初回検査にて抗体価は10倍値と低かつたが,抗表皮細胞間抗体が認められている.
 今後なお病変の推移と,抗表皮細胞間抗体検査の変化等につき観察を続けて行きたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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