icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科31巻11号

1977年11月発行

文献概要

原著

色素失調症(Bloch-Sulzberger)の1例

著者: 植原八重子1 生冨公明1 加茂紘一郎1 前田次郎2

所属機関: 1警友総合病院皮膚科 2警友総合病院小児科

ページ範囲:P.917 - P.921

文献購入ページに移動
 生後4日の新生児女児にみられた色素失調症の1例を報告した.色素失調症は自験例を含め現在(1976年末)まで180例の本邦報告例があり,自験例と対比させながら若干の文献的考察を試みた.自験例は臨床及び病理組織ともにほぼ典型的なものと思われ,いわゆる疣状苔癬期に相当する臨床像もごく短期間ながら認められた.本症の病因に関しては多くの説をみる.自験例では母の幼少時,不完全ながら患児と同様の皮疹を認めたといいその遺伝が示唆される.また患児を妊娠中,6カ月時に風疹に罹患しており,ウイルス学的にも興味ある例であるが,遺伝,ウイルスともにその病因としての性格は明らかにし得なかつた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?