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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科31巻2号

1977年02月発行

文献概要

原著

菌状息肉症における腫瘍細胞の免疫化学的細胞膜特異性及びその由来について

著者: 加藤光子1 杉山貞夫1 神保孝一1 石井良文2 小柴博文2

所属機関: 1札幌医科大学皮膚科学教室 2札幌医科大学第1病理学教室

ページ範囲:P.115 - P.120

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 落屑性紅斑にて初発し,腫瘍形成をみるに至つた菌状息肉症(MF)の1症例につき,電顕的,免疫組織化学的検索を行ない,腫瘍細胞の性質,由来を調べた.電顕的には,腫瘍細胞中にはsmall cell variant Sezary cellがみられ,また免疫血清学的には,腫瘍細胞の大部分は,羊赤血球とE—ロゼットを形成し,かつ抗T細胞抗血清のうち,抗胸腺T細胞抗血清とは全く反応せず,抗リンパ節T細胞抗血清と強く反応した.これら所見より,MFの腫瘍細胞は異常リンパ球であつて,末梢T細胞由来であると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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