臨床皮膚科31巻5号

1977年05月発行

原著

肺癌を合併したと思われるケラトアカントーマの1例

著者： 秋葉弘¹ 山田憲一²

所属機関： ¹大原綜合病院皮膚科 ²大原綜合病院内科

ページ範囲：P.405 - P.409

　顔面の単発型ケラトアカントーマ発生1年以内に肺癌を合併したと思われる70歳男子例を経験した．両腫瘍は患者の細胞性免疫低下という背景のもとに発生したものと推察した．ケラトアカントーマに対して油性ブレオマイシンを局注して著効があつた．さらに有棘細胞癌とケラトアカントーマとの関係について文献的に考察した．