臨床皮膚科31巻6号

1977年06月発行

原著

Pseudopyogenic Granulomaの3例

著者： 藤田益子¹ 青木敏之¹ 田中卓

所属機関： ¹大阪府立羽曳野病院

ページ範囲：P.459 - P.463

文献概要

要約　26歳女性の後頭部，26歳男性の外耳道前庭部，耳甲介部，49歳女性の後頭部に瘙痒を伴う暗赤色〜赤色小結節，丘疹が多発した．組織学的に血管の増生，血管内皮細胞の増殖，間質へのリンパ球，組織球，好酸球などの浸潤がみられpseudopyogenic granuloma（Wilson Jones ＆ Bleehen，1969）と考えられた．2例は原因不明，1例は外傷後に発生している．ステロイド局注は無効で，外科的に完全切除するか，深く電気乾固した場合にのみ治癒した．