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文献概要
原著
Warty dyskeratoma
著者: 中野和子1
所属機関: 1大阪市立大学医学部皮膚科教室
ページ範囲:P.605 - P.608
文献購入ページに移動皮疹は10×12×2mm大,弾性硬の黒褐色腫瘍で,組織学的には表皮に著明な角質増殖があり,その底部では基底層直上部に裂隙を生じ,この裂隙には絨毛の突出を見,また棘融解をおこしたacantholytic cellと共に良性異常角化を示すdyskeratotic cellが多数みられた.本腫瘍と毛包との関係は認められなかつた.以上よりwarty dyskeratomaと診断した.本症はDarier病との関係,またDarier型角化異常を伴う老人性角化腫との異同が問題となる.しかし臨床的に単発で孤立性に生ずる腫瘍でDarier病とは異なり,また組織学的に良性異常角化で悪性の変化がみられないことより,老人性角化腫とも異なつた1つの独立疾患と考えられる.
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