icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科31巻9号

1977年09月発行

文献概要

原著

浮腫性硬化を伴う一種の皮下組織炎—Dermo-hypodermite Chronique Diffuse Scléro-oedémateuseか—と思われる1例

著者: 山田瑞穂1 浦上紘二2 青島忠恕3

所属機関: 1浜松医科大学皮膚科教室 2市立堺病院皮膚科 3倉敷中央病院皮膚科

ページ範囲:P.749 - P.753

文献購入ページに移動
 68歳男子,両下腿の発赤を伴うびまん性の浮腫性硬化で,組織学的に真皮最下層〜皮下組織の帯状〜層状の膠原線維の変性,壊死,線維間の浮腫,細胞浸潤,皮下組織の線維化,細胞浸潤を認め,赤沈中等度促進(1時間60mm),CRP(3+),RA(+),血清IgG低値(565mg/dl),ツベルクリン反応陰性などがあり,バイシリン,コルチコイド,グリセオフルビンの投与により徐々に軽快し,3年後ほぼ治癒した.
 Scleredema(Bushke),morpheaなども考えられるが,フランス学派のいう下腿のhypodermiteあるいはdermo-hypodermitesのnodulairesでない型,すなわち(dermo-)hypodermites en plaques et diffusesのforme chronique diffuse,そのformc scléro-oedémateusという概念に属するものかと思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?