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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科32巻10号

1978年10月発行

文献概要

原著

Incontinentia Pigmenti Achromians—偏側例の光顕および電顕的観察

著者: 濱田稔夫1 石井正光1

所属機関: 1大阪市立大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.819 - P.827

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 7カ月男児.生後1カ月目に躯幹右偏側に帯状ないし渦巻様の不完全脱色斑,右上下肢に線状の脱色斑に母親が気付いた.以後,脱色斑は漸次,より顕著となった.脱色斑部は基底層のメラニン顆粒が辺縁部より減少するも消失するに至らず,剥離表皮でdopa陽性メラノサイトの数では辺縁健常部と有意差はみられないが,大きさ,反応度はやや減少している.脱色斑部の電顕所見で,メラノサイト内のmelanosomeは一般に少なく,melanosome co—mplexを形成していない.Mlelanosomeを僅かしか含まないeffete melanocyteもかなりみられた.ケラチノサイト内のmelanosomeも減少している.メラノサイトと末梢神経の接近している所見がしばしばみられた.併せて本症の名称についても文献的考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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