文献詳細
原著
文献概要
32歳,女性.数年前より右耳前部に嚢腫様腫瘤発生.皮表よりわずかに隆起し,淡青色を呈し,自覚症状はない.組織学的にほぼ典型的であったが,腺腔様構造が一部表皮に接し毛嚢への開口を思わせる所見を得た.
分泌上皮細胞中にはジアスターゼ抵抗性PAS陽性物質がみられたほか,ことにその先端部にはヒアルロニダーゼ抵抗性コロイド鉄陽性物質もみられた.これはニウラミニダーゼでほぼ消化されたのでシアロムチンと考えられた.なお,一部の分泌上皮細胞には黄褐色円形の色素顆粒を含むが,これはシュモール染色で暗青色を呈し,リポフスチンと推定された.
分泌上皮細胞中にはジアスターゼ抵抗性PAS陽性物質がみられたほか,ことにその先端部にはヒアルロニダーゼ抵抗性コロイド鉄陽性物質もみられた.これはニウラミニダーゼでほぼ消化されたのでシアロムチンと考えられた.なお,一部の分泌上皮細胞には黄褐色円形の色素顆粒を含むが,これはシュモール染色で暗青色を呈し,リポフスチンと推定された.
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