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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科32巻2号

1978年02月発行

原著

抗けいれん剤起因性エリテマトーデス

著者: 新井春枝1 西山茂夫1

所属機関: 1北里大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.145 - P.153

文献概要

 抗ミトコンドリア抗体陽性を示すethosuccimide-induced systemic lupus erythematosusにIgAグロブリンの著減を伴つた10歳女児例を報告する.免疫グロブリン異常としてIgM増加,β1E減少も伴い,ethosuccimideの内服によつて変動した.IgAの著減は経過よりphenobarbitalによると考えられ,約1年後に正常となつた.
 抗けいれん剤起因性エリテマトーデスの報告例を原因薬剤別に整理し,次のごとぎ特長がえられた.
 1.Hydantoinおよびbarbituric acid起因性SLEは20代に多く,oxazolizineおよびethosuccimide起因性SLEは小児に多い.
 2.腎病変は蛋白尿を含めると約40%,皮膚病変は60%以上にみられ,hydralazineおよびprocainamide起因性SLEと異なる結果をえた.
 3.Ethosuccimidc起因性SLEにはリンパ腺腫,肝脾腫が多く,Coombs testが80%以上に陽性であつた.
 4.約50%の症例に免疫グロブリン異常がみられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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