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文献概要
原著
いわゆるAuto-immune annular erythemaの1例
著者: 笹岡和夫1 阿南貞雄2 穐山富雄2 山浦英明2 高橋勇2
所属機関: 1長崎市立市民病院皮膚科 2長崎大学医学部皮膚科学教室
ページ範囲:P.269 - P.274
文献購入ページに移動最近,顔面と頸部にDLE (臨床的および組織学的に)を併発するとともに,口腔内潰瘍を形成し,軽度の全身症状が発現した.
血沈亢進,γ—G1値上昇,IgG,IgE高値がみられ,LE細胞と抗DNA抗体は陰性であつたが,抗核抗体は陽性(IgG-ANA:128倍,speckled pattern)で.血清補体価,細胞性免疫能は正常であつた.また,環状紅斑の組織像は滲出型DLEに近似するが,螢光抗体直接法による検索では,LEに特徴的な所見をみとめなかつた.なお,本症例はステロイド剤内服によく反応した.
以上のことから,自験例はRekantらのAuto-immune annular erythemaに該当する疾患と思われた.
さらに文献的に同様の症例を詳細に検討した結果,本疾患はエリテマトーデスのDLEに近い特殊型ではないかと推察された.
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