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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科32巻4号

1978年04月発行

文献概要

原著

天疱瘡にEosinophilic Spongiosisをみとめた3症例

著者: 内田幾代1 大西信悟1 伊東陽子1 浜口次生1 西川武二2

所属機関: 1三重大学医学部皮膚科学教室 2慶応義塾大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.275 - P.282

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 天疱瘡で組織学的にEosinophilic Sponiosis (E.S.)を認めた3例について報告した.症例1は70歳男子で臨床的にDuhring疱疹状皮膚炎を思わせたがDDSに反応せず組織学的に長皮内水疱,E.S.を認め棘融解は認めなかつた.症例2は53歳女子で臨床的にDuhring疱疹状皮膚炎,紅斑性天疱瘡を思わせたが,組織学的に表皮内水疱,E.S.を認め棘融解は著明でなかつた.症例3は70歳女子で臨床的,組織学的に定型的な尋常性天疱瘡であつたが経過中,Duhring症疹状皮膚炎を思わす皮疹を生じ,組織学的にE.S.を認め,棘融解を認めなかつた.3症例ともに間接螢光抗体法で表皮細胞間抗体陽性を示し,治療はステロイド内服にてコントロールされた.
 さらに文献的にE.S.を認めた報告例をまとめ,考按を加えて報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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