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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科32巻6号

1978年06月発行

文献概要

原著

リウマチ様関節炎患者にみられたReactive Perforating Collagenosisの1例

著者: 三和敏夫1 山田晃司1 森俊二1

所属機関: 1岐阜大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.439 - P.444

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 24年来リウマチ様関節炎に罹患している70歳,彫刻業の男性の両手,左肘頭及び臀部に生じたreactive perforating collagenosisの1例を報告した.本症は1967年Mehreganらによって初めて記載されたが,今回の自験例の皮膚所見はその典型像と思われる.本症は穿孔性皮膚疾患(perforating dermatoses)のうちでは稀な疾患で,また他の類似疾患との鑑別が難しく本邦ではわずか1例しか報告されていない.外国例を含め文献学的には,本症は主として小児期に好発し,先天性素因が関係しているとさねるが,高年齢で発症した自験例の場合は長年のリウマチ様関節炎に高齢による老化も関係して結合組織の病的変化を起こし易い状態になっている所に外傷が加わって本症の発生へと繋がったものと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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