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原著
鉤虫科の幼虫迷入症と考えられる皮膚爬行症の1例
著者: 千葉紀子1 下田祥由1 関建次郎1 神田錬蔵2
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学皮膚科教室 2聖マリアンナ医科大学病害動物学教室
ページ範囲:P.653 - P.658
文献購入ページに移動2)診断に最も大切なことは生きた虫体を完全な形でとり出すことにあり,病理組織標本では種の同定は不可能であった.
3)鉤虫科以外の病害動物による皮膚爬行症ないしは類似の皮疹の臨床的特徴をあげ,鑑別診断を行い,本例が臨床所見からみても鉤虫科の幼虫による皮膚爬行症に一致することを述べた.
4)組織学的変化は虫体を中心とし,好酸球と小円形細胞浸潤を基調とするが,表皮角層より皮下組織に及び,皮膚の組織構造に従って多彩,複雑な分布を示し,興味あるものであった.
5)末梢血には好酸球増多を認めなかった.
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