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原著
Herpetiform Pemphigusの1例
著者: 笹岡和夫1 阿南貞雄2 穐山富雄2 山浦英明2 高橋勇2 江上和也2
所属機関: 1長崎市立市民病院皮膚科 2長崎大学医学部皮膚科学教室
ページ範囲:P.33 - P.38
文献購入ページに移動水疱はsuprabasalに形成されたacantholysisを伴った表皮内水疱で,水疱辺縁にはeosi—nophilic spongiosisがみられた.螢光抗体直接法で,表皮細胞間とacantholytic cellの細胞膜にIgGの沈着をみとめ,間接法では,初期未治療時血清のみ抗表皮細胞間物質抗体弱陽性(10倍)を示した.ステロイド剤とイムランの併用にて,約3ヵ月で治癒し,以後再発をみない.
自験例は臨床的にジューリング疱疹状皮膚炎を思わせるが,本態はむしろ天疱瘡と考えられた.しかし,本例が天疱瘡の単なる非定型例か新しい特異型かは,まだ不明である.
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