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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科33巻1号

1979年01月発行

文献概要

原著

顔面半側萎縮症,剣傷状鞏皮症を伴う多発性モルフェア

著者: 西川武二1 塩原哲夫1 今井民1 北村啓次郎1 籏野倫1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.55 - P.59

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 14歳,女子にみられた,顔面半側萎縮症,剣傷状鞏皮症を合併した多発性モルフェア症例を報告した.皮膚病変の一部には白点状硬化斑が融合しモルフェアへと進行する部が観察された.同部の病理組織所見は,膠原線維の膨化,増生に加え,汗腺附属器用囲に集簇したリンパ球浸潤が著明であった.免疫血清学的に抗核抗体陽性,RAテスト陽性,RAHA高値などの異常を示したが,Acrosclerosis,舌小帯短縮はみられず,肺・食道所見に異常なかった.以上より本例は,多発性モルフェアが汎発性強皮症と同様に発症の共通の基盤として,免疫異常が関与することを示唆する症例と考えられた.種々の治療に抵抗し,なお発疹は一部で軽快,一部で進行性である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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