icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科33巻1号

1979年01月発行

文献概要

原著

Relapsing Polychondritis—とくにその免疫病理学的所見について

著者: 田村晋也1 木村俊次1 多島新吾1 長島正治1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.73 - P.77

文献購入ページに移動
 Relapsing polychondritisの71歳女子例を報告した,検査所見で血沈亢進,γ—グロブリン高値,抗核抗体64倍陽性及び尿中酸性ムコ多糖総量増加を認めた.組織学的に軟骨組織の変性破壊および周囲に形質細胞を混える細胞浸潤を示した.粘液多糖類染色にて病変部軟骨にムコ多糖類の減少を認めた.螢光抗体直接法にて変性しつつある軟骨細胞の核周囲の空隙にIgG,C3陽性.間接法では全て陰性であった.治療としてDDS 100mg/日より始めたが無効のため,プレドニゾロン20mg/日投与したところ著明に軽快.漸減中止するも現在再燃を認めない.本症における従来の螢光抗体法的所見を総括し,本症の病因に自己免疫機転が関与するとする説を支持した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら