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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科33巻4号

1979年04月発行

文献概要

原著

遅発性皮膚ポルフィリン症の1例

著者: 大久保正己1 藤井光子1 若松勝雄1 清沢研道2

所属機関: 1信州大学医学部皮膚科学教室 2信州大学医学部第2内科学教室

ページ範囲:P.315 - P.319

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 露光部に顕著な皮膚症状を示した遅発性皮膚ポルフィリン症を報告した.
1)皮膚の硬化,脆弱性を伴う光過敏性皮膚症があり,単色光(400nm)の照射により皮膚に浮腫性紅斑を生ずる.
2)尿中にウロポルフィリンの著しい上昇がある.
3)真皮上層に著しい均質化変性があり,同部と血管壁にPAS染色陽性物質の沈着がみられる.また,senile elastosis様変性が顕著である.
4)表皮真皮結合部および血管壁にIgGの沈着がある.
5)アルコール性肝硬変を認め,肝生検切片は紫外線の照射により赤色螢光を発する.
そのほか,遅発性皮膚ポルフィリン症の皮膚病変の発症機転について言及した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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