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これすぽんでんす
Black heelについて
著者: 設楽篤幸1
所属機関: 1新潟大学
ページ範囲:P.367 - P.367
文献購入ページに移動 国本氏ら著「Black heelの統計的観察」(本誌,32(10);849,1978)の論文を読ませていただいたが,筆者は国本氏らが触れていないtransepithelial elimina—tion (経上皮性排除)という観点から本症をみる必要があるのではないかと考える.
国本氏らの論文は本症の頻度,部位,性別,また本症とスポーツとの関係などを詳細に調べたものである.最近他誌にも同様な論文が報告されている.臨床的にこれらのことを詳細に調べることは本症の原因を理解する上で役立つことであり,臨床医にとっては欠かすことの出来ないことの1つである.しかし,Kirton & Price1)が本症の角質層内にある無構造物質が血液由来であることを組織化学的にすでに証明している現在では,本症をこのような観点からのみとらえるのではなく,Mehreganのいうtransepithelial eliminationという概念に基づいて本症をみる必要があると考える.
国本氏らの論文は本症の頻度,部位,性別,また本症とスポーツとの関係などを詳細に調べたものである.最近他誌にも同様な論文が報告されている.臨床的にこれらのことを詳細に調べることは本症の原因を理解する上で役立つことであり,臨床医にとっては欠かすことの出来ないことの1つである.しかし,Kirton & Price1)が本症の角質層内にある無構造物質が血液由来であることを組織化学的にすでに証明している現在では,本症をこのような観点からのみとらえるのではなく,Mehreganのいうtransepithelial eliminationという概念に基づいて本症をみる必要があると考える.
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