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原著
皮膚腫瘍に伴う続発性皮膚アミロイド症
著者: 岡田奈津子1 喜多野征夫1
所属機関: 1大阪大学医学部皮膚科学教室
ページ範囲:P.387 - P.390
文献購入ページに移動 皮膚腫瘍に伴う続発性皮膚アミロイド症につき統計的に検索した.老人性疣贅96例,ボーエン病50例,基底細胞上皮腫67例計213例を対象として,病理組織につきアルカリコンゴーレッド染色とチオフラビンT染色でアミロイドの同定を行ったところ,そのうち44例にアミロイド沈着を認め,頻度は17.7%,38.0%,11.9%でとくにボーエン病において高かった.沈着部位は主に腫瘍部の真皮乳頭層と真皮上層に限局しており,沈着形態はいずれも無構造顆粒状であった.アミロイド沈着と炎症細胞の関係はみられなかった.沈着率は患者年齢の高いもの,腫瘍発生からの期間が長く,大きさの大きいものにやや高く認められる傾向があったが,発生部位として露光部と非露光部の間で差はみられず,また特定の全身疾患に伴う傾向も認められなかった.
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