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これすぽんでんす
「Sezary症候群への移行の考えられた菌状息肉症の1例」を読んで/りぷらい
著者: 服部瑛1
所属機関: 1群馬大学
ページ範囲:P.552 - P.552
文献購入ページに移動 セザリー症候群と菌状息肉症との関連性については,以前より多くの議論がなされている.従来より菌状息肉症は,その経過の中には紅皮症型と呼ばれる臨床像が認められており,Reedら1)は,そういったタイプに異型細胞の出現を報告している.Clendenningら2)は,文献学的および自己症例について検討し,セザリー症候群は皮膚の形態,症候,組織学的にも菌状息肉症と区別することは困難であり,セザリー症候群というclinical entityに疑問を投げかけている.さらに最近ではmycosis細胞およびセザリー細胞がともにT細胞由来であることが明らかになるにつれ,両疾患がcutaneous T cell lymphomaとして包括されようとしている3).こうした経緯から,両疾患の類縁性ないし同一性が示唆され,さらにlymphomaというカテゴリーの中で再検討されるべき時期にあると思われる.
井村氏は,「Sezary症候群への移行の考えられた菌状息肉症の1例」(本誌,33;141,1979)の中で,当初菌状息肉症の臨床,組織像を呈し,経過中に紅皮症皮膚症状と皮膚および末梢血中にセザリー細胞様の細胞の出現をみた事実から,セザリー症候群へ移行したと考えた貴重な症例について述べておられる.ところで,上述のごとく菌状息肉症のある病像とセザリー症候群との区別が,臨床,組織あるいは電顕学的にも明確にされていない現在,菌状息肉症がセザリー症候群へ移行したとする根拠に多少不明な点があるように思われる.たとえば,菌状息肉症が紅皮症の臨床を呈し,皮膚,末梢血中にセザリー細胞の出現をみた場合をセザリー症候群と考えるとしても,それはあくまでも菌状息肉症の白血化した1つの病像として考えた方が理解しやすいように思われる.著者の御意見をお聞かせ下さい.
井村氏は,「Sezary症候群への移行の考えられた菌状息肉症の1例」(本誌,33;141,1979)の中で,当初菌状息肉症の臨床,組織像を呈し,経過中に紅皮症皮膚症状と皮膚および末梢血中にセザリー細胞様の細胞の出現をみた事実から,セザリー症候群へ移行したと考えた貴重な症例について述べておられる.ところで,上述のごとく菌状息肉症のある病像とセザリー症候群との区別が,臨床,組織あるいは電顕学的にも明確にされていない現在,菌状息肉症がセザリー症候群へ移行したとする根拠に多少不明な点があるように思われる.たとえば,菌状息肉症が紅皮症の臨床を呈し,皮膚,末梢血中にセザリー細胞の出現をみた場合をセザリー症候群と考えるとしても,それはあくまでも菌状息肉症の白血化した1つの病像として考えた方が理解しやすいように思われる.著者の御意見をお聞かせ下さい.
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