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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科33巻7号

1979年07月発行

文献概要

原著

Cutaneous Calculusの7例と皮疹の成立機序について

著者: 手塚正1 大熊守也1 山崎紘之1 平井玲子1 小宮久尚2 米原勝久3 宮本博泰4

所属機関: 1近畿大学医学部皮膚科教室 2近畿大学ライフサイエンス研究所 3日立製作所那珂工場応用技術センター 4東京医科歯科大学病理学教室(中央電顕室)

ページ範囲:P.591 - P.602

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 Cutaneous calculusの7例,単発6例,多発1例,計12個の皮疹を皮疹の時期別に組織化学的検索を行い更に極く初期の皮疹を電顕的に検討した.乳頭下層にヘパリチン硫酸を多量に含む微細顆粒状物質塊がみとめられ,電顕的にこの物質塊中およびその周囲に脱顆粒したマスト細胞が沢山存在した.Ca++の結晶状物質が間質およびマスト細胞の脱顆粒した顆粒上に沈着しているのがみとめられた.これはSelyeのいうmastocalcergyの機序によって石灰化が生じたものと思われる.マスト細胞のdepleterとして,蚊のエキスに対する皮内反応が陽性であったので蚊の刺螫によって生じたアレルギー反応が考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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