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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科33巻8号

1979年08月発行

原著

薬剤により発症したImmunoblastic Lymphadenopathyの1例

著者: 玉置昭治1 楢原朝博2

所属機関: 1神戸大学医学部皮膚科学教室 2神戸協同病院

ページ範囲:P.703 - P.709

文献概要

 再発する全身性紅斑ないしは紅斑性丘疹,発熱,リンパ節腫大,肝脾腫,高γ—グロブリン血症をきたしリンパ節生検像にてimmunoblastの増生,内膜の肥厚した毛細血管の増生及び酸性無構造物質の沈着を示したImmunoblastic lymphadenopathyの1例を報告した.
再発する皮疹のうち3度は薬剤使用との関係が明らかであり,薬剤の使用期間及び臨床経過より皮疹は薬疹と診断し,本症例の誘因を薬剤過敏によるものと推定した.
免疫学的検索より高γ—グロブリン血症,Ig-G, Ig-M高値,Coombs' tset直接法陽性,DNCB感作未成立,PPD, PHA皮内テスト陰性,PHA-blastformation低直,Ig-E高値と単なるB-cell系のhyperimmuneというよりT-cell系の異常を伴うB-cellに対する抑制機構の低下した状態と理解したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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