icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科34巻10号

1980年10月発行

原著

Zosteriform Lentiginous Pigmented Nevusの1例

著者: 堀嘉昭1 高田温子2

所属機関: 1東京大学医学部付属分院皮膚科 2東京大学医学部付属分院小児科

ページ範囲:P.921 - P.925

文献概要

 10歳男子の左側胸部から上腹部にかけて,左上肢の肩から手に至る部分,および頸部から背,腰部に至る部分の左側に帯状に淡褐色斑をみとめ,その淡褐色斑内に直径約5mm,黒色円形,扁平ないし軽度隆起性の色素斑を散在性にみとめた.
組織学的に小黒色斑は境界型あるいは複合型の母斑細胞母斑であり,淡褐色斑で表皮突起の延長,表皮メラノサイトの増加,表皮基底層のメラニン色素の増加がみとめられた.
電顕的に淡褐色斑では表皮細胞内melanosome complexが増加し,包含するメラノソームの数も正常色部のそれに比して多い.
このような症例は稀であり,内部臓器の異常を伴う可能性が考えられたが,検索した限りでは自律神経の過緊張以外に異常をみとめなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら