文献詳細
原著
Fibrous Papule of the Nose—光顕的および電顕的観察
著者: 山崎雄一郎1 田村晋也1 木村俊次1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部皮膚科教室
ページ範囲:P.1145 - P.1150
文献概要
2)いずれも鼻部に生じた自覚症状のない小腫瘤で,組織学的には表皮内の大型明調細胞と真皮における血管および膠原線維の増生とが特徴的に認められた.
3)表皮内の大型明調細胞は周囲の細胞との間に細胞間橋を有し,PASおよびコロイド鉄染色陰性で,浮腫性膨化をきたしたケラチノサイトと考えられた.
4)61歳男例では,母斑巨細胞と思われる細胞が見出され,本症の母斑細胞母斑由来が示唆された.
5)また本例は電顕的にも観察し,光顕所見にほぼ符合する所見をえた.
6)本症の疾患概念について文献的に考察した.
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