icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科34巻2号

1980年02月発行

文献概要

原著

巨大局面を呈したBowen病の1例

著者: 荘由紀子1 加茂紘一郎2

所属機関: 1警友総合病院皮膚科 2慶応義塾大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.131 - P.135

文献購入ページに移動
要約 73歳,男子.3年来,背部に瘙痒性皮疹が存在するも放置,漸次増大す.初診時,大小種々の疣状角化物の混在せる紅斑性局面を呈し,大きさは11×8.5cmに達する.病理組織学的に典型的Bowen病の像を呈した.既往歴からは砒素剤の摂取は不明であり,毛髪等の砒素定最でも正常値を示した.また内臓悪性腫瘍の検索では著患を見出し得ない.
本邦においては,過去5年間に21例の巨大局面を呈する単発性Bowen病もしくは癌の報告をみる.自験例はこれら過去の症例に照らし合わせても,Bowen病としては最も大きいものに属すると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?