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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科34巻3号

1980年03月発行

原著

皮膚転移巣にDesmoplastic Melanomaの所見がみられた悪性黒色腫の1例

著者: 小林陽太郎1 宮里肇2 田嶋公子2 池田重雄2

所属機関: 1名古屋市立城北病院皮膚科 2埼玉医科大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.229 - P.235

文献概要

 38歳,男性.右外顆下後部にepithelioid cell typeのnodular melanomaの原発巣があり,全身に播種状に多数の皮膚転移巣をみたが,原発巣付近の2〜3cm大の硬いamelanoticな2個の転移巣が組織学的にdesmoplastic malignant melanomaを示した症例を報告した.組織は紡錘形細胞の増殖と膠原線維の増生で一見線維腫ないし線維肉腫を思わせたが,メラニン染色でメラニン顆粒陽性,Dopa反応でもごく一部の細胞にDopa反応弱陽性を示すものがあった.
また,この症例はPepleomycin,VCR,m-CCNUとBestatinとの4剤併用療法が皮膚および皮下転移巣に対し有効であった.
なお,desmoplastic malignant melanomaについて若干の文献的考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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