文献詳細
原著
文献概要
播種状表在性光線性汗孔角化症(DSAP)の経過中,その皮疹に一致して,おそらく薬剤性と思われる扁平苔癬様変化をきたした1例を報告した.さまざまの所見より,この変化はDSAPの範囲内の変化とは考えにくく,DSAPの皮疹がlocus minorisとして働いた2次的変化と推察した.このことは,「正常」角化細胞で修復された皮疹の中央部に,まだ炎症を惹起しやすい要因が残っていることを示しており,悪性化などの汗孔角化症の二次的な変化を考えるうえで,cornoid lamella部のみでなく中央部も重要な場であることを示唆するものと考えた.
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