icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科34巻4号

1980年04月発行

文献概要

原著

経過中に皮疹部に一致して発赤を示した汗孔角化症の1例

著者: 宮地良樹1 梁瀬恵子1 今村貞夫1

所属機関: 1京都大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.317 - P.320

文献購入ページに移動
 播種状表在性光線性汗孔角化症(DSAP)の経過中,その皮疹に一致して,おそらく薬剤性と思われる扁平苔癬様変化をきたした1例を報告した.さまざまの所見より,この変化はDSAPの範囲内の変化とは考えにくく,DSAPの皮疹がlocus minorisとして働いた2次的変化と推察した.このことは,「正常」角化細胞で修復された皮疹の中央部に,まだ炎症を惹起しやすい要因が残っていることを示しており,悪性化などの汗孔角化症の二次的な変化を考えるうえで,cornoid lamella部のみでなく中央部も重要な場であることを示唆するものと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?