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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科34巻7号

1980年07月発行

文献概要

原著

Acute Generalized Pustular Bacteridの1例

著者: 林紀孝13 本山三生2

所属機関: 1日本医科大学皮膚科学教室 2日本医科大学付属病院中央検査室 3福岡大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.547 - P.550

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 50歳,男子.初診の1週間前より上気道感染が先行し,38.5℃の発熱とともに紅暈をめぐらす小水疱・膿疱が両手・両足・両下腿に発生した.発疹は播種状または集籏性に配列し,とくに手背・足背に多く,手掌・足底には極めて少ない.その臨床経過は急性で抗生物質の投与によく反応し容易に治癒し,以後再発をみない.組織学的には角層直下に膿疱の形成を認め,真皮上層にはリンパ球を主とする血管周囲性の細胞浸潤を認め,赤血球の漏出も散見され,pustulosis palmaris et plantarisと同様の所見を呈する.
 以上の事柄よりacute generalized pustular bacteridと診断した.
 なお,本症の臨床および発症誘因についても若干の文献的考察を加え,自験例のごとく高ASLO値を示さない症例もみられることを示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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