icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科34巻8号

1980年08月発行

原著

Post-steroid Panniculitis

著者: 辻卓夫1 鈴木伸典1 金正義2 上田享2

所属機関: 1大阪市立大学医学部皮膚科教室 2大阪市立大学医学部小児科教室

ページ範囲:P.763 - P.769

文献概要

 2歳と3歳の男児に出現したpost-steroid panniculitisにつきのべた.両者共,ネフローゼ症候群で長期間(それぞれ約6ヵ月と12ヵ月),steroidを服用(プレドニゾロンに換算してそれぞれ3,000mgと1,720mg)した後,これを中止した時に全身各所に有痛性の皮下硬結が出現した.これらはsteroid再投与で消失した.組織所見では皮下組織に限局するリンパ球,組織球および異物型巨細胞の浸潤で,放射状裂隙様構造をもつ変性脂肪細胞またはこれを貧食する巨細胞もみられた,臨床検査成績では副腎皮質機能低下を示す所見以外に特に異常を認めなかった.電顕所見で,新生児脂肪壊死症と類似する所見がみられ,両者の類似性が示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら