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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科34巻9号

1980年09月発行

文献概要

原著

Scleromyxedemaの1例

著者: 村山史男1 穐山富雄1 阿南貞雄1 笹岡和夫2

所属機関: 1長崎大学医学部皮膚科学教室 2長崎市立市民病院皮膚科

ページ範囲:P.823 - P.829

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 45歳,主婦.関節痛にて発症し.手掌.手指,手背にびまん性の浮腫性紅斑と丘疹を,躯幹,四肢に紅斑と丘疹をみとめた.組織化学的にヒアルロン酸の沈着が証明され,臨床的所見をあわせてscleromyxedemaと診断した.リンデロン(ベタメサゾン)内服とヒアルロニダーゼおよびリンデロンの局注により関節症状と皮疹はほぼ軽快したが指関節の拘縮変形が残った.われわれが調べたかぎりでは自験例のような拘縮変形をきたした症例は本邦では報告がなく,欧米でもわずかに数例の報告をみるのみで非常に特異な症例と思われる.われわれはこの症例を報告するとともにLichen myxedematosus (Scleromyxe—dema)の本邦報告例について若干の文献的考察をおこなった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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