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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科34巻9号

1980年09月発行

文献概要

原著

躯幹に特異な角化性局面を伴ったChilblain Lupus

著者: 猿田隆夫1 大隈貞夫1

所属機関: 1九州大学温泉治療学研究所皮膚科

ページ範囲:P.837 - P.841

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 四肢末端に凍瘡様の皮疹があり,躯幹に特異な角化性局面を有する41歳女子例につき臨床的に検討した.四肢末端の皮疹は臨床的,組織学的にChilblain Lupusに一致した.躯幹の皮疹は扁平苔癬様の組織変化を示し,これは四肢末端の組織所見と極めて類似していた.螢光抗体直接法において表皮真皮境界部にIgGの沈着を認めた.検査成績ではγ—グロブリンの上昇,抗核抗体陽性,補体の減少がみられた.以上から本例はJamisonらのいう円板状エリテマトーデス,扁平苔癬のオーバーラップ症候群が考えられたが,著者らはChilblain Lupusが基礎に存在していることを重視して,躯幹の特異な角化性の局面はChilblain Lupusと同じエリテマトーデスの基盤の上に生じた特異な臨床型であろうと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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