文献詳細
原著
文献概要
9歳の時に発症した11歳,女児のsubcorneal pustular dermatosisの症例を報告した.皮疹は掌蹠を除くほぼ全身に生じ,夏季に増悪し,冬季に軽快する傾向を示し,組織学的に膿疱と汗管との連続性が認められる部分があった.末梢血の好酸球増多がみられ,ほぼ皮疹の消長に関連して変動した.皮疹はDDSによって改善する傾向がみられた.螢光抗体法は直接法,間接法とも陰性.紅斑部,水疱部を生検し,その組織学的観察から,本症の基本的病変は膿疱にはじまり,時に二次的に好中球が崩壊し,滲出液がたまり水疱様に変化することもあると考える.
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