文献詳細
原著
非定型環状紅斑を呈した転移性皮膚癌—環状紅斑型皮膚転移について
著者: 渡辺知雄1 木村俊次1
所属機関: 1慶応義塾大学医学部皮膚科教室
ページ範囲:P.945 - P.952
文献概要
2)本例は卵巣,腸間膜リンパ節,旁大動脈リンパ節にも転移を認め,原発巣は乳癌と考えられた.
3)皮膚所見は殆んど浸潤をふれない非定型環状紅斑で,組織学的に真皮上層脈管内に腫瘍細胞の塞栓像を認めた.
4)本邦における紅斑型の転移性皮膚癌を集計し,本例と同様の臨床,病理学的所見を呈する6例を得た.
5)紅斑型の転移性皮膚癌についての従来の分類を検討し,環状紅斑型をその1亜型として加えることを提唱した.
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